ジェイテクト、高アキシアル荷重対応の低トルク玉軸受を開発

 ジェイテクトは、自動車の変速機(トランスミッション)向けに「LFTシリーズ 高アキシアル荷重対応低トルク玉軸受」を開発した。同社LFT(Low Friction Torque)技術を採用した一層の低トルク化と耐アキシアル荷重性の向上による軽量・コンパクト化を実現、自動車の燃費向上に貢献する。
ジェイテクト

 亀山工場、徳島工場などで2020年に量産を開始、自動車メーカー、変速機メーカーに提案を進め、9億円/年の売上を目指している。

 自動車のトランスミッションには玉軸受や円すいころ軸受が使われている。負荷される荷重の大きい箇所には円すいころ軸受が使用される場合が多いが、一方で玉軸受よりも損失トルクが大きいという問題がある。

 そこで、トランスミッションユニットのトルク損失低減のため、玉軸受化のニーズがあるが、従来の深溝玉軸受は円すいころ軸受に対し耐アキシアル荷重性が低いため、深溝玉軸受で設計した場合は軸受サイズが大きくなり、ユニットへの搭載性低下および質量増加という課題があった。

 開発品は、以下の取組みにより、許容荷重が同等レベルの円すいころ軸受(同社LFT-Ⅱ)と比較して、損失トルク最大50%低減を実現している。

(1)耐アキシアル荷重性の向上
  従来の深溝玉軸受に対しアキシアル荷重負荷側の軌道深さを拡大することで、従来の深溝玉軸受よりも外径を10%縮小するとともに、耐アキシアル荷重性の向上(従来品比1.8倍)を実現した。

(2)LFT技術採用油量制御保持器の開発
  保持器の形状を改良して、軸受内を貫通する油量をコントロールすることにより、潤滑油に含まれる異物による軸受寿命低下や、油の攪拌によるトルク損失を低減。 従来品比で、貫通油量を最大80%、攪拌トルクを最大15%低減している。
図1
図2
図3