ジェイテクト、農機・建機など産業機械向けの長寿命軸受を開発

 ジェイテクトは、主に農建機車両等の過酷な条件下での使用において、長寿命化を実現する次世代長寿命軸受「NK(new advanced knowledge)軸受」を開発した。材料成分と熱処理条件の最適化によりロバスト性を向上。従来の同社長寿命軸受「KE軸受」の1.5倍以上の長寿命化を実現している。

kat19021300: 適用事例の一例:円すいころ軸受kat19021300: 適用事例の一例:円すいころ軸受

 同社では、今回の開発により、顧客の車両信頼性向上、メンテナンス工数の削減、コンパクト化などに貢献し、農建機車両等の自動運転化推進に寄与できることをアピールしていく。

 2019年に国分工場などで量産を開始、建設機械メーカー、農機具メーカー、鉄鋼メーカー等への販売を展開し、2020年に2億円の売上を目指す。

 農建機車両など過酷な条件下で使用される軸受では高いロバスト性が要求されており、同社では要求されるロバスト性を満足する長寿命軸受(KE軸受・SH軸受)を開発し、市場に投入してきた。しかし農建機車両としては近年、無人ダンプトラックや無人トラクターなど、自動運転を必要とする車両の開発が進んでおり、自動運転中の軸受破損は大きな問題となる可能性があった。また、ライフサイクルコスト低減やオーバーホール時間の延長の要求も高くなっており、より長寿命・高ロバストのニーズが高まってきている。

 これに対し同社では、新しいコンセプトの材料・熱処理による長寿命・高ロバストを実現した、一層の長寿命化を実現する軸受を開発した。

 軸受の損傷は内部起点剥離と表層剥離に大別されるが、農業機械・建設機械用軸受では内部起点剥離はもちろん、異物油中環境下で圧痕を起点とした表層剥離に対する耐久性向上が有効な手段となることから、開発品では以下の処方を施した。

(1)材料成分と熱処理条件の最適化による組織強靭化

(2)微細炭窒化物析出に起因する軌道表面の高硬度化

(3)残留オーステナイト(残留γ)の適正量確保による疲労強度向上

kat19021301: 剥離の種類と対策kat19021301: 剥離の種類と対策

kat19021302: 長寿命材料開発コンセプトkat19021302: 長寿命材料開発コンセプト

19021303: NK軸受の異物油中での寿命評価結果19021303: NK軸受の異物油中での寿命評価結果