NTN、低燃費対応の小型チェーンテンショナを開発

 NTNは、自動車のタイミングチェーンの張力を維持する油圧式オートテンショナについて、構造の簡素化によるチェーンテンショナの小型化と、作動に必要なオイル量の大幅な削減によるエンジンの低燃費化に貢献する「低燃費対応小型チェーンテンショナ」を開発した。同社では、二輪車/四輪車のエンジン用タイミングチェーンの張力調整向けに提案を進めていく。

kat19051701: 低燃費対応小型チェーンテンショナkat19051701: 低燃費対応小型チェーンテンショナ

 チェーンテンショナは、自動車エンジンのクランクシャフトとカムシャフトを同期して回転させるタイミングチェーンの張力を自動調整する装置。油圧式チェーンテンショナの場合、エンジン内部のオイルポンプから供給されるオイルを用いてチェーンの張力を維持するため、昨今は低燃費化を目的にオイル使用量の削減が求められている。

kat19051703: タイミングチェーンシステムにおけるチェーンテンショナの適用部位kat19051703: タイミングチェーンシステムにおけるチェーンテンショナの適用部位

 また、エンジン停止時にはオイルポンプの駆動が止まりオイルの供給も停止するため、再始動時にはオイルの供給が不十分となり、チェーンの張力不足による異音が発生しやすいという課題があった。
 
 今回開発された「低燃費対応小型チェーンテンショナ」は、独自設計により、チェーンテンショナの構造を簡素化し、チェーンテンショナ自体の小型・軽量化(従来品比で軸方向18%短縮、質量10%以上の)を実現。同時に、オイルポンプからテンショナに供給、排出しているオイルをテンショナ内部に貯留させる構造とし、従来と同様に高い信頼性・耐久性を維持しながら、必要な供給オイル量を従来の1/10と大幅に削減できる。

kat19051702: 省燃費対応小型チェーンテンショナのカットモデルkat19051702: 省燃費対応小型チェーンテンショナのカットモデル

 オイル量を削減することでオイルポンプの小型化が可能となり、ポンプ稼働の負荷を減らしエンジンの低燃費化に貢献するほか、テンショナ内部にオイルを貯留する構造としたことで、エンジン始動直後にも適正な油圧でチェーンの張力を維持することが可能となり、チェーンの張力不足による異音を抑制できる。

 本開発品は、5月22日~5月24日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2019横浜」のNTNブースで披露される予定だ。