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第9回ものづくりワールド名古屋

 

BASF、中国・湛江の統合生産拠点で合成ガスプラントの建設に着工

 BASFは、中国・湛江のフェアブント(統合生産拠点)で合成ガスプラントの建設を開始した。フェアブント拠点に完全に統合される世界的規模の合成ガスプラントは、2025年の稼働開始を予定している。BASFは合成ガスプラントにおいて独自のプロセスコンセプトを採用、従来の合成ガスプラントよりもCO2排出量を削減することで、同社のサステナビリティ目標達成に貢献していく。

BASF湛江フェアブント・プラント建設開始式典の様子 bmt ベアリング&モーション・テック
BASF湛江フェアブント・プラント建設開始式典の様子

 

 この最先端の設備では同社の生産フェアブントで使用される合成ガスと水素が製造される。合成ガスプラントで採用される製造技術は、主にエチレンオキサイドプロセスの副産物であるCO2オフガスや、スチームクラッカーの稼働による余剰燃料ガスを利用して合成ガスを製造するもの。

 BASFアジア太平洋地域の石油化学品事業本部のシニアバイスプレジデントである ビア・ダーバー・メータ氏は「合成ガスプラントの技術的コンセプトは中国初となるもので、2050年までにクライメート・ニュートラル(気候中立)を達成するという当社のコミットメントを明確に示すもの。他の技術と比較すると、これらの革新的なプロセス技術は湛江フェアブント拠点の直接的なCO2排出量を削減し、特に当社のオキソおよびエチレンオキサイド製品のカーボンフットプリントを低減するのに役立つ」と述べている。

 合成ガスプラントでは上記以外の原料も使用できるため、より安定した生産を実現。2025年までには、再生可能エネルギーを100%利用する電力が供給される予定としている。

 BASFの湛江フェアブント拠点は同社にとって最大の投資となり、完成時には最高100億 ユーロに達する見込み。この拠点はBASFの単独責任で運営され、ドイツのルートヴィッヒスハーフェン、ベルギーのアントワープに次ぐ、世界第3位のフェアブント拠点となる。