NTN、高速角度制御装置を応用し複雑形状部品の高効率洗浄システムを開発

 NTNはエア・ウォーターと共同で、エア・ウォーターの液化炭酸ガスを使ったドライアイススノー精密洗浄システム(クイックスノー)の技術と、NTNの「パラレルリンク型高速角度制御装置」(高速角度制御装置)の技術を融合した洗浄システムを開発した。高速角度制御装置にクイックスノーを組み込むことによって、ノズルの向きを滑らかに、かつ素早く変えながら複雑な形状の部品でも傷をつけずに、高効率に洗浄できる。
NTN洗浄装置装置全景

パラレルリンクパラレルリンク高速角度制御装置を搭載

 クイックスノーは、液化炭酸ガスから生成したドライアイス微粒子を高速で洗浄対象物に衝突させ、ミクロの異物を洗浄するドライ洗浄装置。クイックスノーの洗浄効果を最大限に引き出すには、噴射ノズルを適切な位置に動かしながら洗浄することが必要だが、従来の垂直型多関節ロボットとの組合わせでは、ノズルを滑らかに動かす動作の実現に課題があった。

 本開発品は、クイックスノーのノズルの向きを高速角度制御装置で制御しながら連続動作させることで、これまでクイックスノーの効果を引き出せずに除去が難しかった異物に対しても、極めて良好な除去ができ、1000分の1mmサイズの微細な異物に対しても効果的な洗浄を可能にする。

 また、クイックスノーのノズルを高速角度制御装置の機構内側に組み入れることで、高速動作を可能にするとともに、必要な配線類も機構内側に組み入れることができ、コンパクト化に寄与している。

 主な特徴は以下のとおり。

・非常に滑らかなノズルの動きで高性能なドライ洗浄を実現

・薬液汚染や洗浄痕、液面張力による対象物の破壊のリスクがない

・高い生産性を提供(サイクルタイム短縮、段取り替え時間短縮)

・メンテナンス性向上(コンパクトな配線の取り回し)

 今後は、複雑形状の自動車部品や半導体・電子制御部品など、高効率な精密洗浄を必要とする生産工程への導入を提案し、従来の洗浄装置では困難だった精密洗浄の実現を目指す。

 なお、本開発品は4月5日~7日に開催される第27回ファインテックジャパンにおいて、エア・ウォーターブースで参考出展される。