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Updated: 19時間 8分前

エボニック、2021年稼働ポリアミド12複合製造施設の建設を推進

2019年02日14日(木)

 独エボニック社は、新しいポリアミド12(PA12)複合製造施設を建設するための基本エンジニアリングを計画通り昨年末に完了し、プロジェクト実施フェーズに突入した。同製造施設は2021年の上半期に稼働する予定。

 同社はドイツにおいてこれまでで最大規模である約4億ユーロを投資し、ポリアミド12の総生産能力を50%以上増強する。増設されるポリマーおよびその前駆体の製造設備は、ノルトライン=ヴェストファーレン州のマール・ケミカルパークに建設され、既存のポリアミド12製造プラントを補完することとなる。

 エボニックのハイパフォーマンスポリマー事業部の責任者であるラルフ デュッセル博士は、以下のとおり語っている。「このプロジェクトは特別な挑戦。エボニックのエンジニアリング部門では約80人の技術者がこのプロジェクトに取り組んでいるほか、各サブプロジェクトに細やかに対応するため世界規模の著名な技術サービスプロバイダーと契約した。建設現場は現在稼働している工場のすぐ近くに位置しており、特別な安全基準が伴うため、建設中のエリアに加えて、建設用コンテナー、材料倉庫、事前組立のために、それぞれ充分なスペースを確保しておかなければならない。マール・ケミカルパークは、この厳しい基準にも対応している。新工場の稼働後には、50年以上の歴史を持つ既存設備とともに、製品供給に貢献していく」と。

 ポリアミド12は耐久性があり、金属部品よりもメンテナンス頻度が少なく、軽量化に貢献できることから、自動車産業、原油およびガスパイプライン、3Dプリンティングなどの有力な成長市場において幅広く使われている(日本国内ではダイセル・エボニックが供給)。エボニック社 リソースエフィシエンシー部門の責任者であるクラウス・レティッヒ博士は「この投資で分かるように、エボニックはスペシャルティケミカルへ引き続き注力していく。特殊用途に使われる高機能樹脂ポリアミド12は、エボニックの注力分野の一つであるスマートマテリアルの成長エンジンという、重要な面を担っている。加えてポリアミド12から製造される製品は、エネルギー効率において非常に優れている」と述べている。

ポリアミド12およびその前駆体を製造するための追加の設備は、ノルトライン =ヴェストファーレン州のマール・ケミカルパークに建設され、既存の生産工 場を補完する

フェローテック、オートモーティブワールドでペルチェ素子と磁性流体の新技術を提案

2019年02日05日(火)

 フェローテックは1月16日~18日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された「第11回オートモーティブワールド」に出展、自動車向けのペルチェ素子(サーモモジュール)および磁性流体の新技術について、動態展示を含めて紹介、ペルチェ素子と磁性流体の適用による各種のメリットを提案した。

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ジェイテクト、レアアースの使用を抑えた重希土類フリーモータの開発に成功

2019年01日27日(日)

 ジェイテクトは、重希土類を用いないことでレアアースの使用を抑え、さらに独自の技術で製造工程を簡略化し、製品性能を向上させた埋込磁石型モータ(IPMモータ)を開発した。本年1月から、自動車部品用アクチュエータ向けに同社 東刈谷事業場(愛知県刈谷市)で生産を開始している。

 焼結磁石を用いた表面磁石型モータ(SPMモータ)には、実用化されている磁石の中で最も磁力の強いネオジム磁石に、耐熱性と保磁力を向上させるジスプロシウムを添加したものが使用されている。このジスプロシウムは全17種類のレアアースの内、世界的に希少で分布が偏在している重希土類に分類され、鉱物資源として利用するには軽希土類元素に比べて安定調達・材料コストの観点でリスクを抱えている。

 そこでジェイテクトでは2011年から、ネオジムとジスプロシウムを使用しないモータの開発に着手した。その結果、焼結磁石を用いたSPMモータと同等の高出力・低トルク変動を誇り、かつネオジムとジスプロシウムを使用しない重希土類フリーのボンド磁石を用いたIPMモータの開発に成功した。

 開発品にはネオジムとジスプロシウムを使用せず、重希土類フリーで安価なサマリウムを原料としたボンド磁石を採用した。これにより、重希土類の調達リスク回避と安定供給を図る。

 ボンド磁石の利点である成形自由度の高さを活かして、表面積を大きく取れるU字形状に磁石を埋め込んだIPMモータとし、ロータ形状にU字埋め込み形状を採用することで、限られたスペースでの磁石表面積を大幅に増加させ、焼結磁石と同等のトルクを達成した。

ロータ形状

 製造工程では、磁場成形金型設計と性能解析手法によって、独自の射出成形技術を生み出すことに成功し、着磁率・配向率の向上によって信頼性を高めることができた。そのうえ、従来の6工程から自社内完結の2工程にすることで生産性向上も実現した。

製造工程

 以上の特長より、ボンド磁石の成形自由度を活用した独自の金型設計を確立したことに加えて、磁石先端形状の最適化を実現したことで、ロータコアへの供給磁場の向上とボンド磁石の流動経路の磁場を向上させ、「モータのトルク向上」とIPMモータでは世界最高レベルの「トルク変動の低減」を達成した。

砥粒加工学会、2/28に先進テクノフェア(ATF2019)を開催

2019年01日17日(木)

 砥粒加工学会( https://www.jsat.or.jp/ )は2月28日、東京都板橋区のハイライフプラザいたばしで、「先進テクノフェアATF(Advanced Technology Fair)2019」を開催する。会場を例年の大田区産業プラザPiOから板橋区の「ハイライフプラザいたばし」に移し、学会のさらなる活性化と板橋区ものづくり関連企業との情報交換の場とする狙い。

 2019年の企画としては、ATF恒例の「講演会」、「卒業研究発表会」、「砥粒加工学会推薦:全国製造業20社による業界説明会 in 東京」、「通常総会」、「技術交流会」に加えて「板橋区連携企画(仮)」が開催される予定。

 今回の講演会テーマは「高機能化加工技術が切り拓く ものづくり日本の未来」で、精密加工の新分野への展開、光学部品についての素材から加工そして応用までの先端技術について各分野の第一線で活躍の講師が講演を行うため、今後どのように先端加工技術を展開すべきかについて有益な知見を得ることができる。

 併催の「卒業研究発表会」はポスターでの研究成果発表で、ATF参加者も聴講が可能。また、ものづくりに興味のある学生向けの「砥粒加工学会推薦:全国製造業20社による業界説明会 in 東京」は、学生とものづくりに関わる企業とをマッチングする企画となる。製造業に関わる企業への就職を希望する学生の就職活動の手助けに、あるいはキャリア選択やキャリアデザインを考えるきっかけとなることが期待される。

講演会:
『ピコ精度加工と機能創成加工が拓く高付加価値製造技術』東北大学 厨川 常元 氏(砥粒加工学会会長)
『注射針を超平滑に研削する新プロセスの考案~機械加工を医療分野へ展開する難しさ~』理化学研究所 大森 整 氏
『ニコンにおける光学材料の開発動向について』ニコン 新坂 俊輔 氏
『キヤノンにおける加工技術の開発動向について』キヤノン  中川 英則 氏
『オリンパスにおける内視鏡の開発について』オリンパス 辻 善文 氏

・日 時:2019年2月28日(木)10:00~17:20 (技術交流会17:30~19:30) 

・会 場:ハイライフプラザいたばし(東京都板橋区板橋1-55-16) 
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/045/045352.html

・交 通:JR埼京線「板橋」駅西口より徒歩1分,都営地下鉄三田線「新板橋」駅A2出口より徒歩3分

・申し込み方法:砥粒加工学会WEBサイトより登録
https://www.jsat.or.jp/ATF2019_technofair_20190228

・参加申込期間:2019年2月1日(金)

・講演会参加費用:
 会員 事前申し込み12,000円、当日申し込み13,000円
 非会員 事前申し込み20,000円、当日申し込み20,000円
 学生会員 無料
 学生非会員 6,000円

・技術交流会
 事前登録 一般(会員を問わず)5,000円、学生(会員を問わず)3,000円
 当日参加 一般、学生6,000円

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自動車工業4団体、新春賀詞交歓会を開催

2019年01日11日(金)

 日本自動車工業会(自工会)、日本自動車部品工業会(部工会)、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会の自動車工業4団体は1月7日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで、「2019年自動車工業団体新春賀詞交歓会」を開催した。

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“やわらかい物質”と計測・評価の技術情報誌「月刊Soft Matter」1月号「特集:自動車におけるソフトマターの適用」が1/7に発行

2019年01日10日(木)

 “やわらかい物質”と計測・評価の技術情報誌「月刊Soft Matter」の第10号となる2019年1月号が1月7日に小社より発行された。

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フェローテックセラミックス、さらなる成長に向け事業を強化

2019年01日08日(火)

 フェローテックホールディングス( http://www.ferrotec.co.jp/ )傘下のフェローテックセラミックス( http://www.ft-ceramics.co.jp/ )は、昨年12月12日~14日に開催された「SEMICON Japan 2018」に出展、現在の主要顧客である半導体分野だけでなく、広範な産業分野での適用拡大を目指して、二つのキーマテリアル、ファインセラミックスとマシナブルセラミックスの新技術を紹介した。

「SEMICON Japan 2018」展示のようす

 同社は、高純度で優れた特性を備えたファインセラミックスと、精密・微細加工が容易であるマシナブルセラミックスを関西工場と石川工場で製造。近年は石川県に開発センターを設立し、新市場開拓に向けた製品開発を推進している。

 ファインセラミックスは半導体製造プロセスで要求される高純度・高剛性・高精度や一般産業機器分野で要求される耐摩耗・耐熱・耐薬品性を有する。特に同社の高純度アルミナはマイクロ波透過性が良好なことから、半導体製造プロセスにおけるプラズマ処理装置のチャンバー内部品に用いられるほか、高純度が求められるウェハー搬送用部品などに用いられている。

ファインセラミックス部材の一例

 一方、マシナブルセラミックスは機械加工が容易に行えるセラミックスで、高精度・高品質の製品を短納期に提供できるのが特徴である。特に半導体製造プロセスでは、低熱膨張で機械的強度にも優れるマシナブルセラミックス「ホトベールⅡ」が、検査装置の部品に採用されている。

 穴径35μmの貫通孔を位置精度高く形成することが可能であり、角穴形状の高精度加工技術も確立している。また、静電気防止マシナブルセラミックスも開発し、静電気の放電対策用途として拡販中である。

静電気防止マシナブルセラミックス

 同社 経営企画室長の池永 寛氏は、「現状当社製品の主な市場である半導体分野は、短期的にはやや減速感があるものの長期的にはIoTやビッグデータ、自動運転などの新需要で成長が見込まれる。今後は①試作品の短納期対応や高純度アルミナ材料のより一層の特性向上でファインセラミックスの市場占有率を向上させる、②『中国製造2025』の重点分野の一つ「次世代情報技術」で大幅な成長が見込まれる中国の半導体分野でマシナブルセラミックスの新市場を開拓する、③日本国内のみならず海外のグループ会社のグローバルネットワークを活かして、医療や光通信、一般産業機器など半導体以外の新規分野を開拓する」とさらなる成長に向けての考えを語った。

■フェローテックのセラミックス製品をさらに知るには
http://www.ft-ceramics.co.jp/

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フェローテック、自動車におけるサーモモジュール・磁性流体の適用を拡大

2019年01日08日(火)

 フェローテックの進めるオートモーティブプロジェクトでは、グローバルでの自動車分野でのニーズを収集、燃費向上につながる自動車の軽量化や、電動化、自動運転化などに取り組む自動車業界に対し、サーモモジュールや磁性流体の新しい適用を提案、電気自動車(EV)用途を中心に、すでに市場から多くの反響を得ている。ここでは、自動車分野における同社製品技術の現状の適用と今後の展開について話を聞いた。

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“やわらかい物質”と計測・評価の技術情報誌「月刊Soft Matter」12月号「特集:セルロースナノファイバー」が12/5発行

2018年12日27日(木)

 “やわらかい物質”と計測・評価の技術情報誌「月刊Soft Matter」の第9号となる2018年12月号が12月5日に小社より発行された。

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ダイセル・エボニック、ホログラム加飾を実現するPA12エラストマーグレードを開発

2018年12日27日(木)

 ダイセル・エボニックは、ポリアミド(PA)12樹脂「ダイアミドⓇ」のエラストマーグレードと、村田金箔グループのホログラムポリウレタンフィルムとを、ダイセルパックシステムズの真空成形により複合化して新しいホログラム複合シートを開発した。引張に強く、割れや剥がれが起きにくい。

 従来のホログラムデザインは、表面に特殊な形状を設けた後に着色するか、めっきを施すことで利用されてきたが、引張に弱く割れやすいため伸縮する部位には使用できず、限定的な使用にとどまっていた。 また、ホログラムポリウレタンフィルムは単独では柔らかすぎるため、成形が難しい素材とされていた。

 今回、ダイアミド®との複合化により、ホログラム加飾されたシートの靱性を高めることで割れや剥がれが起きにくくなり、その際立った意匠性を広い範囲で利用することが可能になった。

 また、真空成形のデザインの自在さにより、凹凸を伴った3Dデザインをも施すことができるほか、このホログラム複合シートは0.3mmの薄さでも柔軟で強靭なため、今までホログラムデザインを適用できなかった製品へも対応できる。

 ダイセル・エボニックでは、ホログラムデザインの可能性を広げ、新たな分野での自由なデザインに貢献するとして、提案を進めていく。

真空成形によりホログラムポリウレタンフィルムをダイアミドと複合化したシート。ダイアミドは透明なため、プリントを施すなどの多彩な加飾も可能

第3回ナノセルロース展(Nanocellulose Exhibition 2018)が開催

2018年12日27日(木)

 第3回ナノセルロース展(Nanocellulose Exhibition 2018)が12月6日~8日、東京都江東区の東京ビッグサイトで、環境とエネルギーの未来展「エコプロ2018」のテーマゾーン・企画として開催された。

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日立金属、高耐食ニッケル基合金を金属粉末化し3Dプリンタに適用

2018年12日19日(水)

 日立金属は金属積層造形(金属3Dプリンタ)用に、同社が開発した高耐食ニッケル基合金「MAT21」を金属粉末化するとともに、それを用いた金属積層造形のプロセス条件を見出し造形に成功した。半導体製造装置や化学プラントなど高い耐食性が要求される部材において、積層造形によるニアネットシェイプで提供が可能となり、信頼性向上や長寿命化、低コスト化が期待できる。

MAT21を用いた積層造形品

 MAT21はクロム、モリブデン、タンタルを添加することで耐食性を高めており、半導体製造工場や化学プラントなどの耐食性が重要視される分野では、高特性を持つ合金として注目を集めている。一方で、加工難度が高いため切削加工では生産性に課題があることや、また、鋳造では複雑な形状が得られる一方で、合金成分を均質化することが困難だったという。

 今回、真空ガスアトマイズ法を用いてMAT21を金属粉末化。その粉末を金属積層造形し評価した結果、MAT21鍛圧材と同等の耐食性を持ち、かつ強度と硬度に優れることが確認できた。

 高い耐食性を維持したまま金属積層造形ならではの自由な設計や周辺部品との一体化、ニアネットシェイプでの提供が可能になることから、半導体製造装置や化学プラント用部材の信頼性向上や長寿命化、低コスト化が期待できる。

内閣府と山形大学・古川研究室、やわらか3Dものづくりアイデアソンを開催

2018年12日18日(火)

 内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)革新的設計生産技術は12月9日、山形県米沢市の山形大学 米沢キャンパス11号館で、「やわらか3Dアイデアソン 東日本大会」を開催した。本アイデアソン(特定のテーマについて多様性のあるメンバーが集まり、対話を通じて新たなアイデアの創出やビジネスモデルなどの構築を図る形式のワークショップ)は、ゲルやラバーといったソフトマターの3D造形技術を活用した製品・サービスの創出を狙ったもの。

やわらか3Dアイデアソン参加者

 開会挨拶では内閣府の龍 政彦氏が、内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)11プログラムの一つ、「革新的設計生産技術」はラバーやゲルなどを使った3D造形をテーマに、新しいアイデアを考えてもらうイベントとして期待したい、と述べた。

龍氏

 続いて、SIP革新的設計生産技術担当 プログラムディレクター(PD)の佐々木直哉氏がSIP革新的設計生産技術プログラムについて、社会の多様なニーズに応じた高付加価値製品の創生による産業競争力の強化、地方創生に向けて、従来にない材料の3D造形、機能性付加といった革新的生産・製造技術を中心に推進し産業界に展開していくといった活動内容を紹介した。幅広い企業にゲルやラバーなどソフトマターの魅力を知ってもらい、これまで想定しなかった使い方を通じ、従来にない価値を持つデライトな製品や部材、サービスが創出されることを期待する、と語った。

佐々木氏

 さらに、本年4月に、3Dプリンターを使って新産業や革新的技術の創出を目指した連携組織として設立された「やわらか3D共創コンソーシアム」の会長を務める山形大学・古川英光氏から、一般的なゲルのイメージとはかけ離れたDN(ダブルネットワーク)ゲルなど高強度・低摩擦ゲルなどの紹介や、地域と連携してゲルを3D造形してデライトなビジネスを創出した例や、兵庫県立大学でラバーを3D造形して靴のソールなどテーラーメードラバー製品を創出する試みなどの紹介を行った。

古川氏

 続いて、こうした事例を踏まえつつ古川氏より、固定観念にとらわれずゲルやラバーといったソフトマターの3D造形技術を活用した製品・サービスの創出に向けたアイデアソンのテーマが伝えられた。

 ゲルプリンターとラバープリンターが自宅や街中でいつでも利用できるという前提のもと、「雪:冬を楽しむ新たな方法」をテーマに、8チームに分かれた参加者が、3D造形を用いた、ラバー単体、ゲル単体、ラバー/ゲルの融合・組み合わせ、のいずれかによって、「モノ・サービスを通じた“デライトなコトづくり”」について自由にアイデアを出し合い、チームとしてのビジネスモデルを提案した。

ワークショップのようす

 審査委員によって選定された入賞作品は、以下のとおり。

・チームA「デライト未来のゲル社会」…ゲルを使った球体の車を提案。衝突しても安全で、車体は雪の量や温度で変わる。また、ゲルを使った長靴では、水で色が変わったり、絵が浮き上がるといったカラフルな特性を発現できるうれしさを提案した。

・チームF「雪国の冬景色をデライト」…ゲルによる吸水機能によって雪が積もらない屋根や、結露を防止できたり耐衝撃性に優れつつ光透過性の良好なゲルを使った自動車のフロントガラス、雪の日に歩いても楽しい視界が良好なゲル製のメガネや軽快な動きを実現する長靴などを提案した。

・チームH「毎日を簡単に楽しむディライト(day light)システム」…たとえば雪で通行止めになりがちな橋の表面をラバーシートにしつつ、圧電素子のような機能を持たせることで車が通った際のタイヤとの摩擦熱や雪の重みなどで発熱し、自己融雪するシステムや、スコップの持ち手などに使う人の手にフィットするラバーを使用して雪かきを楽に行えるスコップなどを提案した。

 なお、上記入賞作品3件から後日、優秀賞1件が選定。優秀賞は2019年1月30日~2月1日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「nano tech 2019」で内閣府から表彰を受ける予定。

三菱マテリアル、アルミワイヤーハーネスのコネクター端子用防食めっき技術を開発

2018年12日10日(月)

 三菱マテリアルは連結子会社である三菱伸銅と共同で、アルミワイヤーハーネスのコネクター端子用防食めっき技術を開発した。

 今回、両社の技術を応用することにより、銅合金端子の表面処理に広く用いられている錫めっきの中に、新たに亜鉛(Zn)を添加してガルバニック腐食の進行を大幅に抑制する防食めっき技術を開発した。従来技術と比べて自動車の軽量化や製造コストの面でも優位性が期待できるという。

 開発した防食めっき技術では、アルミに近い腐食電位を持つ亜鉛と、従来から銅合金端子の表面処理に用いられている錫(Sn)を積層し、錫めっき表面に亜鉛を拡散させためっき構成となっている。錫めっき表面の腐食電位をアルミのもつ電位に近接させ、銅合金端子とアルミ電線との間の腐食電位差を制御してガルバニック電流を長時間にわたって大幅に抑制できる。さらに、銅合金端子の防食めっきは従来から錫が主成分であることから、これまでの錫めっきと同等の電気的接続信頼性も確保している。また、各種銅合金に適用できる技術だという。
防食めっきの基本層構成

 近年、燃費向上によるCO2削減を目的として自動車の軽量化が強く求められ、その実現に向けて自動車のワイヤーハーネスのアルミニウム化が注目されている。アルミワイヤーハーネスは、銅合金製のコネクター端子とアルミ電線で構成されるが、その接続箇所にガルバニック腐食が発生して接続信頼性が低下するという問題点があった。銅合金端子とアルミ電線の間で発生する腐食の防止処理は、製造コストが大きくかさむとともに、銅合金端子の小型化の阻害要因にもなるため、ワイヤーハーネスのアルミ化を進める上での大きな課題となっていた。
アルミ電線と接続した防食めっきコネクター端子

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トライボコーティング技術研究会、平成30年度第4回研究会を開催

2018年12日10日(月)

 トライボコーティング技術研究会は12月7日、東京都江東区の東京都立産業技術研究センター(都産技研)で、「平成30年度第4回研究会」を開催した。

 当日は、大森 整会長(理化学研究所)の開会挨拶に続いて以下のとおり講演がなされた。

「都産技研の3Dものづくりにおける支援事業と技術開発」千葉浩行氏(都産技研)…都産技研では、樹脂粉末および金属粉末により積層造形が行える3Dプリンタを導入しており、今回の講演では主に金属3Dプリンタの基本工程や装置の概要などについて解説を行った。都産技研の試作支援事業では、ガス式コードレス床用溶接機の伝熱を速くするノズル形状の検証を行い、型レス試作によるコスト低減と開発期間の短縮を図った事例を報告。また、金属粉末材料17-4PHを用いて金属積層造形におけるレーザー条件による造形物への品質影響を検証した実験では、レーザー条件により内部欠陥を低減できることや、相対密度99%以上の造形物において内部欠陥量と局所ひずみの相関関係があることなどを示した。その上で、3Dプリンタによる金属造形品が実製品として適用可能な性能ポテンシャルをもつことが示唆された、と結言した。
千葉氏

「ロボット産業活性化事業における技術開発・事業化支援について」益田俊樹氏(都産技研)…都産技研が実施しているロボット産業活性化事業の概要や技術シーズ、安全認証支援の概要などについて紹介。技術シーズでは、都産技研が開発したロボットの移動プラットフォーム「T型ロボットベース」や、マスコットキャラクターであるチリンを追従型ロボットとして人の後ろについて、追従しながら会話をしたり展示物等の解説を行うマスコット型案内ロボット、博物館や美術館などの施設内で目的地まで人を先導し案内する先導型案内ロボット「ピクシス」、頭部にタッチパネル機能を備えた液晶パネルを搭載し、顔の表情の表示や情報提供を行う自律移動案内ロボット「リブラ」を紹介。これらの技術背景をもとに行った公募型共同研究開発の具体的事例などについて解説を行った。
益田氏

 講演に続いて、東京ロボット産業支援プラザの見学会が行われ、都産技研の開発した先導案内ロボットのほか、ロボット開発を支援する3Dプリンティング技術や複合環境振動試験機、路面の摩擦係数や勾配を変えて試験できるテストコースなどが紹介された。
見学会のもよう

 次回研究会は来年2月22日、埼玉県和光市の理化学研究所で開催される「理研シンポジウム:第21回トライボコーティングの現状と将来」として行われる予定。

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高機能トライボ表面プロセス部会、女性研究者を講師に第12回例会を開催

2018年12日08日(土)

 表面技術協会 高機能トライボ表面プロセス部会(代表幹事:名古屋大学・梅原徳次氏)は12月7日、岐阜県岐阜市の岐阜大学サテライトキャンパスで、「第12回例会:トライボロジーと表面技術」を開催した。今回の企画では、大学・企業で活躍する女性研究者による「トライボロジー、分析、表面技術」に関する5件の講演がなされた。

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